
保険営業の枠を越えて、人生が豊かになる場を提供したい
ONtheに関わる人々、利用する会員様にスポットを当ててその人生に迫るインタビュー特集「穏坐な人々」。
今回お話を伺ったのは、保険代理店『Granny Smith株式会社』で法人営業を担当されている、土屋 威幸さんです。保険の営業として現在の会社に転職された経緯と、お客さまの豊かな人生の手助けをしたいという想い、ONtheで開催されている『士業BAR』について、詳しくお話を伺いました。
インタビュアー / 知院 ゆじ
- Granny Smith株式会社 財務コンサルティングアドバイザー、相続・事業承継コーディネーター / 土屋 威幸
- 大阪市住之江区出身。関西大学卒業後、14年間外資系生命保険会社で勤務。保険代理店・会計事務所に対しての営業職に従事。2017年からは営業部長としてマネジメントも経験。2024年、現職の『Granny Smith株式会社』に転職。これまでの経験と知識を活かし、「将来の不安を無くす」をモットーに法人・個人の皆様の相談に乗る。
わかりやすく丁寧な説明で顧客の心をつかむ

「がん保険で、とても良いものがあるんですよ」
雑談の中で、保険を1つだけ勧めるとすればどれが良いか聞いてみたところ、パンフレットを出して詳しくご説明くださった。本業の傍ら、行政と連携した「がん対策推進セミナー」の開催にも尽力する土屋さん。お金と健康という人生の土台を守るため、メリットや仕組みをわかりやすく解説する口調は、柔らかく丁寧だ。
アドバイザーとしてニーズを見える化し、価値観に合った保険を選んでもらう

土屋さんは、保険代理店『Granny Smith株式会社(以下、グラニースミス社)』で、主に法人顧客を対象として保険の見直しや提案を実施している。
「法人のお客さまは、基本的に何らかの保険には入っているのですが、加入時の目的と現状が合っていないケースがあります。そこで、現在の保険の内容を分析して見える化し、ミスマッチがあれば見直しを提案するという流れです」
保険の分析をすると、お客さまから『こういう保険だったんだ』『こんなにお金払ってたの?』といった文言が確実に出てくるという。
「自宅を購入する際、さまざまな物件を見て購入の判断をしますよね?ただ、保険は詳しく説明しても理解しにくいのか、最終的には内容よりも担当者の人柄で決めてしまう傾向があります。そこで、特定の商品を一方的に提示するのではなく、お客さまの目的に合う保険商品はこれだけありますよとすべて説明して提示し、お客さまの価値観に合うものをご自身で選んでいただくというのが当社のスタイルです。お客さまからすれば多少面倒は増えますが、選択肢をすべて見せることで、ご自身で納得してどうするか決断される。保険のセールスというより、アドバイザーという立場でお客さまに接しています」
マスコミ志望から保険会社へ。営業の業務に活路を見いだす

そもそも、保険業界に興味があって就職したわけではなかったそうだ。
「マスコミ系の仕事に就きたくて、テレビ局や広告代理店などを受けていたのですがすべてダメで。その後業界を問わずいろいろと受けた中で、内定をいただいたのがたまたま外資系の保険会社だったんです。そこで、保険会社で広報に携わるのも面白そうだなと考えて、そのまま入社しました」
入社後すぐに広報の仕事に就けると思いきや、そんなに甘くはなかった。
「一年目は事務、二年目はルート営業、三年目は支社長補佐というジョブローテーションが決まっていて、すぐに広報には行けませんでした」
さらに、思い通りにいかない日々は続く。
「入社2年目に他社との合併が決まりまして。ルート営業以降を経験する前に、ジョブローテーション自体がなくなってしまいました。」
事務業務を集中させるプロジェクトに所属することになり、長崎へ異動。滞りなく業務が進められるための、オペレーション設計を任された。ここで、土屋さんにとっての転機が訪れる。
「他社に就職した同級生と比較して、事務職しか経験していない自分は成長が遅れているのではないかと、焦りを感じるようになりました。そこで、せっかく保険会社に入社したのだから営業も経験しておきたいと、社内制度を使って保険代理店への営業職に転向しました」
そこから現在まで、保険の営業畑一筋に歩むこととなる。
業界構造への疑問から、新たな挑戦へ

その後、神戸・高松での勤務を経て、2020年に営業部長として大阪に凱旋。順風満帆に仕事をしていく中で、保険業界の構造に疑問を持ちはじめる。
「保険会社の代理店営業職は、代理店にたくさん売ってもらえればその分が自分の数字になります。そのため、自分と代理店の担当者の距離感が縮まれば縮まるほど、お客さまに提案する商品を歪めるんじゃないかという課題意識がありました。お客さまに合った保険を勧めることよりも、売り手の都合で『担当者と仲が良い』とか、『こちらの保険は仲介手数料が高い』という部分が優先されてしまう可能性がある。
売上第一と考える人も多い世界で、自分の仕事は本当に世の中のためになっているのか、現在の仕事から一歩外に出たときに自分は何ができるのか、人として成長できているのかなど、疑問や不安を持つようになりました。いっそ自分がお客さまに直接保険を売る立場になって、自分と出会った人や企業をサポートしていくのが理想なのではと考えていました」
モヤモヤとした気持ちを抱えながら営業活動をしている中で、現在所属するグラニースミス社と出会う。
「元々は、私の取引先として出会いました。社長と話していく中で、社長の理念に共感し意気投合しまして。この会社に入って、まずは自分と出会う人を良くしていければいいなと思って、2024年に転職しました」
保険業界では、集客から提案、アフターフォローまで担当者一人で行うのが一般的だが、グラニースミス社は組織全体でお客さまをフォローする体制を取っている。
「保険代理店は基本的にはフルコミッション制度なので、すべて個人で動くのが基本です。当社では、集客・提案・アフターフォローなどは、それぞれに強みを持つ担当者で分業すればよいという考え方で運営しています。そのため、生命保険代理店としては珍しく、当社は歩合制ではなく固定給となっています」
ONtheをサードプレイスとして活用してもらう『士業BAR』

土屋さんがONtheを利用しはじめたのは、グラニースミス社に転職して程なくしてだという。
「お客さまのところへ行く際にJRをよく利用するので、梅田での作業拠点として使っています。京都や兵庫へ移動する際、事務所は心斎橋にあるので戻っていると時間がかかるため、梅田はちょうどよい中間地点なんです。また、お客さまとの商談にもよく利用しています。保険という商品の性質上個人情報を取り扱うので、カフェなどのオープンスペースでは都合が悪いというときに、個室になっているONtheの会議室を使わせていただいています。ドリンクも飲み放題ですし」
また、土屋さんは、ONtheで開催される『士業BAR』のファシリテーターとしての一面がある。
「士業の先生や経営者の方、士業を目指す方などが集まる場を作りたいという思いで、勉強会として始めました。仕事の関係上、税理士さんとお仕事をするケースが多いこともあり、士業の先生とお知り合いになるケースが多いんです。士業の方も経営者の方も、プライベートの延長線が仕事になっている方が多いのではと思っています。とはいえ、家庭や職場では話せないこともあるでしょうし、経営者の方も然りです。そこで、普段誰にも言えないようなことをみんなで話せる場づくりをしたいと考えました。例えば事業の経営者が抱えている悩みを、そこにいらっしゃる士業の方が解決できるかもしれない。そういうサードプレイス的な場になればいいなと思っています」
お客さまの豊かな人生に役立てる存在でありたい

今後は、お客さまに『わかりやすく伝えるスキル』をさらに磨きたいという。
「保険は今すぐに必要となるものではないので、優先順位は低くなりがちです。だからといって、こちらが勝手に内容を決めてしまうわけにはいかない。飲みに行ったりゴルフに行ったりしてお客さまとの関係性を作って、こちらの提案する保険に無条件で入ってもらうというやり方は、間違っていると思っています。誰から保険に入るかと同じぐらい、どういう保険に入るかも重要であって。お客さまに真剣に私の話と向き合っていただくため、論理的でわかりやすく伝えるというスキルをもっと高めていきたいですね」
また、保険という枠組みを超えてお客さまの豊かな人生に役立つ存在でありたいと、土屋さんは考えている。
「お金と健康という土台がしっかりしていることで、人生はより良くなっていくと考えています。お金という部分では、保険という形で携わっています。そこからさらに一歩踏み込んで、お客さまの人生を豊かにするお手伝いをしていきたいです。例えば、一緒に素敵なお店へ食事に行ったり、当社が運営する福島県郡山市のワインサロンで特別な体験をしていただいたりという豊かな場を共有することで、お客さまの人生の見え方を少しでも変えて良くしていく。そんな関わり方を、今後はもっと広げていきたいですね」
編集後記
土屋さんには、3歳と1歳のお子さんがいらっしゃいます。
「以前は仕事を優先しがちだったのですが、最近は子どもと一緒にいる時間を大切にしています。料理の盛り付けをちょっと変えるだけで子どもが喜んでくれるとか、そういう時間を持てるのは、素敵で豊かな人生だなと思います」
ご家庭では、料理やコーヒーにもハマりだしているそうです。
「忙しさを理由にして料理やコーヒーをただ適当に済ませるのではなく、こだわりをもって取り組むことで何気ない日常が豊かになると考えています。そういった意味で、少しこだわった食材やコーヒー豆などを調達するようにしています」
自分自身でも豊かな人生を体現していこうとする土屋さん。何ごとにも探究心を持って挑戦している姿が、少し羨ましくも感じました。
ちなみに、おすすめのがん保険は『士業BAR』で土屋さんに直接伺っていただければと思います。
(文:知院 ゆじ、写真:中山 雄治)


