生きた英語でHappyなコミュニケーションを
ONtheに関わる人々、利用する会員様にスポットを当ててその人生に迫るインタビュー特集「穏坐な人々」。今回お話を伺ったのは、ハッピー・イングリッシュ サークル代表の上平 ひろみさんです。ハッピー・イングリッシュ サークルでは、英語を楽しみながら学ぶためのさまざまなレッスンが行われています。
インタビュアー / さとう れいこ
- ハッピー・イングリッシュ サークル代表 / 上平 ひろみ
- メルボルン大学大学院(オーストラリア)在学中に通訳の仕事を開始。米国系外資系企業やアメリカの大学勤務を経て、ハッピー・イングリッシュ サークルを起業。
英語をコミュニケーションツールとして、インプットとアウトプットの両方で楽しく身につけ、異文化交流を始め「通じる英語」をコンセプトにした多様なレッスンやイベントを開催中。
英会話をもっと気軽に、楽しく
アメリカの大学での勤務経験を活かし、「英語をコミュニケーションツールとして楽しく身につける」をコンセプトとした英会話教室を運営している上平さん。起業したきっかけには、上平さんのこんな経験がありました。
コロナ禍前のことでした。欧米からの旅行者とみられる方と、日本人のシニア男性が英語で会話をしている場面に居合わせました。
お互いおしゃべりを楽しんでいて、日本人男性も生き生きと英語を話されていました。でも、ときおり欧米人の方が困惑したような表情をされることがあったのです。
言葉のキャッチボールはうまくいっているのですが、何か違和感がある…そう思ったとき、あることに気づきました。
日本の英語教育は、文法などの読み書きに重点を置いたものが多く、実際の英語のコミュニケーション能力を身につけるための学習が不足しています。
普段の会話としてはちょっとニュアンスが違う…そんなフレーズを正しいとインプットしてしまっているのです。
例えば、相手に名前を尋ねるとき、学校では「What’s your name?」と学びませんでしたか?
実はこのフレーズ、「名前は何だ?」と尋問の様に聞こえるため不躾な印象を与えてしまいます。そのため、使う相手や場面に合わせて注意が必要です。
まさに、「使える英語」というのを私たちは学んでいないのです。
おふたりのシチュエーションを見て、ふと思い出したことがありました。
それは、私がオーストラリアへ留学していた時のことです。英語がまったく話せない母が、市販の英会話教本などで勉強し、留学先へひとりで来てくれたことがありました。
そのとき、「海外旅行へ行く人に対して、もっと気軽に英会話を教えてくれる教室があればいいのにね」と言っていたのです。
今は幼児からシニアと幅広い世代に向けた英語教室がありますが、当時はビジネスや学生向けのものが多く、母のようなシニア世代が気軽に英語を学べる機会が少なかったのです。
この母の話を思い出し、シニア世代が気軽に楽しく、生きた英語を学べる機会をと思い、起業しました。
インプット・アウトプット両方を楽しめるレッスン
石橋を叩きながら渡るタイプだという上平さん。起業を決めたら即行動。とにかく英語を楽しんで学んでいただきたい、そんな想いを込めて「ハッピー・イングリッシュ サークル」を会社名にしました。
何事も楽しくないと続けることはできません。英語のレッスンも例外ではなく、テキスト通りの文法を学ぶだけでは楽しくありません。
ですから、みなさんの興味をそそるような学びを提供するレッスンを行っています。
例えば、WBCで大活躍したヌートバー選手。彼の名前「ヌートバー」は日本語での発音です。海外のニュースを聞いていても、「ヌートバー」とは出てきません。
では、ネイティブはどのような発音なのか?このような身近な話題などを用いて、英語のフレーズを学んでいただいています。
また、教室から外へ出てアウトプットを楽しんでいただく「英語を使った大人の遠足」という企画もしています。
例えば、ネイティブスピーカーの方と一緒に英語でランチをしたり、和菓子作りの見学へ行き、職人さんが説明してくださる内容を英語で話したりするなどのアウトプットです。
また、あるお寺では英語が堪能な副住職さんがいらっしゃるため、英語でお寺の案内や座禅をしてくださったりと、ほかの教室では体験できない、特別な内容も用意しています。
いくら楽しくインプットしていても、アウトプットしなければ言葉は定着しません。インプット・アウトプットの両方を楽しんでいただけるのは、大きなメリットではないかと感じています。
ONtheへ足を運ぶことでプラスアルファの楽しみを
インプットとアウトプットの繋がりを大事にしているという上平さん。日常で実践できる会話力を楽しみながら身につけるレッスンは、シニア世代をはじめとする幅広い世代から支持されています。
グループレッスン、プライベートレッスン、プレミアムレッスンと3つのカテゴリーにわけてレッスンをしています。
60代〜70代の方が中心ですが、大学生から上は88歳の方と年齢層は幅広いですね。
zoomを使ったプライベートレッスンは、海外出張の際に必要な英語力を身につけたいという社会人の方も多くいらっしゃいます。
上平さんのレッスンは、大阪・京都などの各地で開催されています。その中でも、ONtheはとくにお気に入りの場所だそう。カフェコーナーを利用し、ほかの教室とはちょっと違ったレッスンの始め方をされているんだとか。
ONtheで開催しているプレミアムレッスンでは、まずはドリンクを飲みながらゆっくりしていただくようにしています。日々の生活から徐々に英語モードになっていただくようにし、切り替えてからレッスンに挑んでいただきます。
このようなカフェコーナーがある教室はなかなかありません。ONtheの都会的でありつつも落ち着いた雰囲気の中、日常から英語への切り替えでリフレッシュしていただけるのも、シニア世代にとって良い刺激なのではないかと思います。
また、ONtheは大阪の中心地にあるので、ちょっと美味しいものを食べて帰る、デパートで買い物をして帰るといった、レッスンだけでないプラスアルファの楽しみも感じていただけるのではないでしょうか。
ハッピーになるコミュニケーションツールとして英語を
英語を学ぶ上で大切なことをお伺いすると「忘れることを恐れないこと」と上平さんはおっしゃいます。
英語の単語やフレーズを忘れてしまうと、どうしても「何で忘れちゃうんだろう。もっとやらなきゃ」と自分を責めてしまいがちです。
でも、人間は忘れるようにできていますから、それで良いのです。
例えば昨日の晩ごはんに何を食べたかを忘れてしまっても、誰も悔やみませんよね?それと同じと考えたらいいんです。
英語はスポーツと同じで、繰り返し練習して上達しますし、やらなければ当然忘れます。
シニア世代にはゴルフを楽しんでいらっしゃる方が多いのでよく例えでお伝えするのですが、ゴルフを始めた頃、いきなり良いスコアがでるわけでないですよね。
何度も素振りなどの練習をして、ゲームにも出て、やっと良い結果を残せるようになるのです。
ですから、英語も繰り返し学ぶ、そしてアウトプットする。ネイティブの方と話して緊張のあまり単語が飛んでしまった…そんなことは当たり前で良いのです。
忘れることを恐れず、繰り返し学べば、必ず上達するのですから。
また、「英語が話せるようになる」ことを目標にしないことも、英語を学ぶ上で大切なことだと上平さんはいいます。
「英語を話せるようになる」が目標だと、到達点がないんです。
英語は単なるコミュニケーションツールです。ですから、「英語で交流ができる」ことを目標にしましょうとお伝えしています。
このことをお伝えすると、今までさまざまな英語レッスンを受けてこられた方は、「だから今までつらかったんだ」とおっしゃいます。
「話せるようになる」に明確なゴールがないので、「いつになったら自分は英語が話せるようになるんだろう」とずっと悶々としてしまうのです。
ですから、英会話での交流を目標に、どんどん日常で英語を使っていただきたいと考えています。
日本語も英語も、楽しくないと会話は続きません。生きた英語を話し、ハッピーな会話を楽しんでいただけるとうれしいです。
編集後記
「シニアの方とお話ししていると、それぞれの環境でいろいろな生き方をしてこられたのがわかります。今までに培われてこられた知識、そして、人への心遣いなどをレッスンを通して私が学ぶことも多いんですよ。私の方がハッピーにさせていただいているのかもしれませんね」
そうおっしゃる上平さん。お互いがハッピーになるレッスン、聞いているだけでこちらも笑顔がこぼれます。
ONtheでは以下の日程でレッスンをされていますので、気になる方はぜひ。
①「大阪万博でボランティアをしたい!英会話」第1,3 土曜日 10:00〜11:00
②「サロンディスカッション英会話」第1,3 土曜日 11:10〜12:10
③ 「洋楽で楽しく英会話」第2,4 土曜日 10:30〜12:00
④「日本昔ばなしで楽しく英会話」第2,4 土曜日 15:30〜17:00
すべてプレミアムクラスのレッスンになります。プレミアムクラスは5名限定の短期集中クラスです。
※教室から外へ出てアウトプットを楽しむ「英語を使った大人の遠足」ハワイ編【ハッピー!ハワイプチ留学】を、2023年11月に実施予定!
申込・問合せ先
TEL: 090-9090-7490
Mail:happy.englishcircle@gmail.com
(文:さとう れいこ、写真:今井 剛)